はじめに
LTspiceを使って基本的なRC回路の過渡現象を確認したいと思います。
開発環境
- Windows 10
- LTspice XVII(17.0.36.0)
設定手順
下のように回路を構成します。
抵抗は1kΩ、キャパシタは0.1uFとして電源に直列に接続します。
電源はPULSEの設定を行います。今回は以下のように設定しました。
パラメータ | パラメータの意味 | 今回の設定値 |
Vinitial[V] | パルスがLOWの電圧 | 0V |
Von[V] | パルスがHIGHの電圧 | 10V |
Tdelay[s] | パルスがLOWからHIGHに変化するときの時刻 | 1ms |
Trise[s] | パルスのライズタイム | 0.0001ms |
Tfail[s] | パルスのフォールタイム | 0.0001ms |
Ton[s] | パルスがHIGHの時間 | 1ms |
Tperiod[s] | パルスがLOWからHIGHに変化するときの時刻を基準とした期間 | 4ms |
Ncycles | 上のTperiodを1サイクルとしたときのサイクル数 | 1サイクル |
電源と抵抗との間の電圧V(n001)、抵抗とキャパシタとの電圧V(n002)、そしてキャパシタに流れ込む電流I(C1)をモニタします。
シミュレーションを実行すると、下のグラフのように表示されます。
この回路で電源が0Vから10Vに変化するときに流れる電流は次の式で表されます。
$$i(t) = \frac{V}{R}e^{-\frac{t}{CR}}$$
具体的な数値を入れると以下となります。
$$i(t) = \frac{10}{1k}e^{-\frac{t}{0.1u・1k}}$$
上の式だと時刻0の時は電流が10mAということはわかりますが、その後どのように変化するかあまり想像できないので、EXCELを使って簡単に確認してみます。
シミュレーションの電流波形とだいたい同じになったので納得できました。