はじめに
以前Amazonで購入した「LTspice部品モデル作成術」を久しぶりに取り出し、この付録CD-ROMに入っていた2SC1815(2SA1015も入っています)のライブラリをLTspiceに追加して、シミュレーションを動かせるようにしてみました。
今さら2SC1815と思うかもしれませんが、未だに参考書やウェブサイトでは広く題材として使用されています。
手順は特に難しくはないですが、少し気をつけるところがあります。
開発環境
- Windows 10
- LTspice XVII(17.0.36.0)
設定手順
Documents\LTspiceXVII\lib\subの下に適当なフォルダを作成します。ここではaddedpartsとします。

addedpartsを開いて、CD-ROMからライブラリをコピーします。今回は使いませんが2SC1815の他に2SA1015もコピーしました。

LTspiceを開いて「npn」を選択し置きます。

NPNの上で右クリックし、名称を変更します。ここで注意としては、2SC1815とするとエラーになってしまいます。2SC1815にしてシミュレーションを行うと以下のようなエラーとなります。

SPICEモデル内の、MODELの後ろに記述されているQ2SC1815とする必要があります。
* PART NUMBER: 2SC1815
* MANUFACTURER: TOSHIBA
* All Rights Reserved Copyright (C) Bee Technologies Inc. 2011
.MODEL Q2SC1815 NPN
そしてEdit -> SPICE Directiveをクリックし、以下のように入力してOKをクリックします。
.inc addedparts/2SC1815.sub

LTspiceの画面は下のような表示になります。

コレクタに10V、ベースにオフセット1Vで振幅1V、100Hzを入れて1秒間シミュレーションを行います。

正常にシミュレーションができました。
今回はSPICEモデルを追加してシミュレーションを行う手順の説明ですので、ここでの印加電圧等の値に深い意味は全くありません。
